ブラン・マンジェの歴史

名前の由来

ブラン・マンジェ (blanc-manger) はフランス語で「白い食べ物」という意味です。 アーモンドを牛乳と生クリームの中で煮出した後に、ゼラチンを加えた冷たいデザートです。中国発祥の杏仁豆腐に似ていますが、杏仁豆腐は寒天で固め、生クリームは入れません。ブラン・マンジェはブラマンジェとも呼ばれます。

発祥

フランス南部、ラングドック地方のモンペリエが発祥とされています。14世紀に記述された文書にはブラン・マンジェの言葉が見られ、その頃には既に存在していたことになります。一方で、実質的にヨーロッパ全土に広がるのは18世紀後半です。「国王のシェフであり、シェフの帝王」とも呼ばれていた料理人、アントナン・カレームの功績によるところが大きいと思われます。著書も多数あり、その一つにこの菓子はラングドック地方で最初に作られたと記述されています。

様々なブラン・マンジェ

アントナン・カレーム以前の時代には、若鶏や仔牛の肉のブイヨンで作ったブラン・マンジェがありました。しかし、彼がデザートとしてのブラン・マンジェを考案して以降は、甘いブラン・マンジェのみが愛されるようになります。

 

デザートとしてのブラン・マンジェはアーモンドを煮出して作るのが基本ですが、最近ではココナッツや白ごまなどレストランやカフェによって様々なレシピが考案されています。ソースを添える場合は、どのような食材とも相性の良いアングレーズソース (カスタードソース) がよく使われます。これ以外にも抹茶、いちご、マンゴーなど工夫を凝らしたソースを使用している店もあります。

カフェ ナカアカリのブラン・マンジェ

カフェ ナカアカリのレシピではアーモンドを使用します。通常はアーモンドスライスを使いますが、風味を活かすためアーモンドホールを皮つきのまま煮ます。そのため、真っ白ではなく、クリーム色をしています。ソースはエスプレッソのソースを使用しています。ブラン・マンジェの甘さとエスプレッソの苦みが絶妙に混ざり合います。


参考文献

  • 猫井登、2008、『お菓子の由来物語』 幻冬舎ルネッサン
  • ピエール リエナール、フランソワ デュトゥ、クレール・オーゲル (大森由紀子監修、塩谷祐人訳、2010)、『王のパティシエ ストレールが語るお菓子の歴史』 白水社
  • 千石玲子、千石禎子、吉田菊次郎、2012、『仏英独=和<新>洋菓子辞典』 白水社