チーズケーキの歴史

誕生

チーズケーキ (cheese cake) の歴史は古代ギリシャまで遡り、紀元前776年、第1回オリンピックの期間中、選手達にふるまわれていたという記録も。このときのチーズケーキは古代ギリシャの「トリヨン」というプリンに似たお菓子で、現在のケーキとは味も形も異なっていました。

ベイクドチーズケーキ

現在のベイクドチーズケーキの原型は、中世前期のポーランド・ポドハレ地方の郷土菓子「セルニック」と言われています。ポーランド語で「チーズケーキ」という意味で、カッテージチーズとクレーム・パティシエール (カスタードクリーム) を混ぜて焼き上げます。この「セルニック」はポーランド系移民と共にアメリカに持ち込まれます。1872年、ニューヨークでクリームチーズが発明されると、滑らかで口当たりのよいクリームチーズを使った様々なチーズケーキのレシピが広がっていきました。 

 

なお、菓子大国、フランスではチーズケーキは限られた地方にいくつかあるものの、一般的なお菓子ではありません。フランスでは食後にチーズを食べ、その後にデザートを食べます。デザートにチーズケーキが出てくると、「なぜ、わざわざチーズを2度も食べるのか?」となってしまうようです。

日本での歴史

1873年 (明治6年) に出版された「万宝珍書」や、明治後期の料理本にチーズケーキに関する記載があります。しかし、当時はあまり受け入れられず、一般家庭に普及するのは戦後になってからです。日本のチーズケーキの先駆けとなったのは1969年販売のモロゾフのクリームチーズケーキです。ドイツに出張中の当時の社長が、ベルリンの喫茶店で何気なく注文した「ケーゼクーヘン (チーズケーキ)」。「世の中にこんな美味しいものがあったのか」といたく感銘を受けたそうです。帰国後、研究や試作を繰り返した結果、クリームチーズケーキが出来上がりました。


【参考文献】

  • 大森由紀子、2001、『不思議のフランス菓子』 NTT出版
  • 中村勇、2008、『おいしいスイーツの辞典 甘く、かわいいお菓子のストーリー』 成美堂出版
  • 猫井登、2008、『お菓子の由来物語』 幻冬舎ルネッサンス
  • 日本スイーツ協会 (監修)、2015、『スイーツ手帳~おいしさをひもとく142の秘密』 主婦と生活社